彼の20回忌に・・・雪降るValentine's Day。

毎年2月14日と言えば・・・そうです、世間一般では全世界の男子諸君が
一度は誰でもワクワクソワソワしてしまうバレンタイン・デーでございますが、
Silver個人的にはちょっとだけ切ない記念日でもあるのです。(T_T)


今からちょうど19年前・・・1992年2月14日、金曜日。

その日は、1年間と言う長きに亘って地球の平和を守り続けた一人
の戦士が、余りにも呆気無く自らの命を散らせてしまった日でした。

彼の名は・・・結城凱。

『鳥人戦隊ジェットマン』のコアなファンなら、当然御承知の事と思い
ますが、コンドルの意匠を持つ戦士＝ブラックコンドルとして私の心臓
をまんまと撃ち抜いてしまった（笑）、戦隊ヒーローである割には異常
なまでに渋くてダンディーなキャラクターでした。

35年と言う戦隊ヒーロー・シリーズの長い長い歴史の中で、本編途中
での戦死やその他諸事情（笑）によるメンバー交代劇は確かに何度か
あった気がします。
（※もう一つのお気に入りである『超電子バイオマン』も、実はその中の
一組だったりします。苦笑）

ところが凱様の場合は、どのパターンにも全く属しませんでした。
それが証拠にストーリーでは途中退場等一切無く、最終回も当然ながら
直前まで御存命でしたからねえ～。(^_^;)

ところがその本編の最終回に・・・しかも敵軍団との戦闘ではなく、現実
世界でも日常茶飯事的に起こっている在り来たりな犯罪（＝ひったくり犯
による刺殺）によって突然に彼の命が奪われてしまったのですから、それ
をTV画面を通してまざまざと見せ付けられた私のショックと言ったら、もう
とにかく凄まじかったですわよっ！！！（まさしく号泣モノでした！！）

これほど衝撃的な戦隊メンバーの死は、おそらく後にも先にも凱様しか
居ないだろうと思います。　・・・いえ、居ない筈ですわよね？？

皮肉にも自分が日常犯罪に巻き込まれた日に、めでたく結婚式を挙げた
竜（＝レッドホーク）と香（＝ホワイトスワン）。
そうです・・・今日は凱様の命日であると同時に、彼ら二人の結婚記念日
でもある訳です。(^_^;)

引ったくり犯に刺された傷口をひた隠しつつ、教会広場のベンチにやっと
の思いで腰掛けながら戦友達の門出を薄れ行く意識の中で見つめる凱。

かつての恋人（＝香）が自分に向ける心配そうな表情に、敢えて微笑み
返して安心させようとする凱。
その時の凱様の表情が、本当に切なくて切なくて・・・！！

一度は互いの恋する想いを共有し合った凱様と香さんですが、結果的には
二人の家庭環境の違いや性格の不一致（？）が影響して、別れざるを得ま
せんでした。

これによって凱様は再び孤独な遊び人と化し（苦笑）、香さんは当初の自分
の想い人であった竜の元へ走るのです。
（その結果、竜と香さんは結ばれる事に・・・。）

ただ、あの最終回・終盤シーンで香さんに見せた凱様の優しげな表情から
察するに、彼は自分が絶命する最期の瞬間まで昔の恋人を心底想っていた
んだろうなあ・・・私には、そんな気がしてならないのです。

そして同じく最終回のシーン、当初は香さんへの恋の鞘当を巡り激しく対立
していたリーダー・竜に向かって、穏やかな笑顔で感謝の言葉を告げた凱様。

おそらく凱様にとって竜の存在とは、彼の短かった人生の中で初めて対等に、
しかも本気でぶつかり渡り合える事の出来る相手だったのではないか？
そしてこいつ（＝竜）ならば、自分がかつて愛した女（＝香さん）を幸せにして
やれるのではないか？
凱様はそう思いながら、竜に「ありがとう。」と告げた。
今更ですけれど、何故かそんな風に思えてくるんですよね。(T_T)

決して単なる“ワル”や“遊び人”等ではなく、内に秘めた熱い信条を持って
生きていた凱様。
そんな彼の青春を、生き様を・・・私はいつまでも忘れたくないと思います。

さて、それでは今日は久々に『こころはタマゴ』（＝『ジェットマン』本編のED
テーマ曲）でも聴きながら、凱様の数々の思い出に浸る事としましょう。(T_T)

タグ：鳥人戦隊ジェットマン 結城凱 ブラックコンドル